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子どものいない校庭

都市戦略にゆらぐ学校空間

子どものいない校庭

「子どものため」という善意? 校庭にひそむ「教育」「子ども」「望ましい空間」への大人の欲望のせめぎ合いを明らかにする。

著者、編者、訳者など 高久 聡司
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-60261-2
出版年月 2014年1月
判型・ページ数 A5判・224ページ
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

都市空間、環境問題、地域コミュニティ、子どもをめぐる問題の解決のために期待される「校庭芝生化」。それは本当に「子どものため」なのか? 本書は、明治期以降の資料を用いて、「子どものため」の空間が「子ども不在」のままに形づくられてきた歴史を論証する。きわめて身近である空間から現代社会の課題を照らし出す。

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目次

はしがき

序章 校庭の風景を問い直す
  1 「当たり前」の校庭に潜む問題
  2 「校庭芝生化」へのアプローチとその限界
  3 校庭史研究の視点とその問題
  4 校庭の歴史社会学的探求へ向けて
  5 本書の課題と構成

第一章 校庭の設置と身体の教育論──一九〇〇年代前後の社会
  1 近代的学校および校庭の輸入
  2 校庭の設置──「遊び空間」から「教育空間」へ
  3 都市空間の「整備」と校庭
  4 空間の「整備」と子どもの身体

第二章 「子どものため」という論理の齟齬──戦後から一九七〇年代
  1 量を問うこと──教育と生活環境の論理の共振
  2 質を問うこと──子どもの怪我と「校害」問題
  3 「校庭芝生化」の芽生え

第三章 近代化の反省と〈校庭〉の「改善」──一九七〇年代
  1 議論の傾向
  2 議論の沸騰と政策展開
  3 争点としての都市環境・子ども
  4 衰退と帰結──《不都合性》の否定
  5 一九七〇年代の芝生空間へのまなざしと「遊び空間」

第四章 自在運動する「効果語り」──一九九〇年代以降の展開
  1 「校庭芝生化」の語られ方──拡大と停滞
  2 拡散する論争──経済性という問題の回避
  3 校庭へのまなざしの対立と調停

第五章 都市空間の「創出」と「子ども」の希薄化──二〇〇〇年代以降
  1 政策のなかの「校庭芝生化」
  2 「校庭芝生化」の捉えがたさ
  3 「子ども」の不在と「効果語り」の危うさ

終章 子どものいない校庭
  1 「子ども不在」の政治
  2 結論と課題

あとがき
参考文献
索引

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