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中国の産業はどのように発展してきたか

中国の産業はどのように発展してきたか

「旺盛な参入、分散した市場シェア、低い価格」という組み合わせが中国の産業を発展させている。そのプロセスを大胆に証明する。

著者、編者、訳者など 渡邉 真理子 編著
ジャンル 経済
ISBN 978-4-326-50380-3
出版年月 2013年7月
判型・ページ数 A5判・352ページ
定価 本体3,800円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

中国の産業はなぜ発展し続けているのだろうか。その原動力はなんだろうか。本書の問題関心はここにある。従来の研究では、外資の役割や国有企業に焦点があてられてきたが、本書では、「垂直分裂志向の取引システム」「技術プラットフォーム」「取引プラットフォーム」といった分析概念をもとに、対象とする産業もなるべく幅広くとり、産業発展の特徴を描きだそうという試みをおこなう。

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目次

まえがき

序章 中国の産業はどのように発展してきたか――問題の背景[渡邉真理子]
 はじめに
 1.中国産業研究が発見してきたもの
 2.旺盛な参入への注目
 3.本書の分析対象と構成

第1章 「旺盛な参入と低い価格」をめぐる分析枠組み[渡邉真理子]
 はじめに
 1.先行文献に見られる考察
 2.「旺盛な参入と低い価格」の理論
 3.「旺盛な参入と低い価格」と完全競争市場
 おわりに
 補論1 理論的分析

第1部 旺盛な参入

第2章 垂直統合・非統合の選択とガバナンス[丸川知雄]
 はじめに
 1.垂直統合・非統合の選択とガバナンスに関する理論枠組み
 2.中国のメーカーにおける「支持的」バリューチェーン
 3.「支持的」バリューチェーンがもたらす旺盛な参入
 4.「支持的」バリューチェーンは過渡的な形態か?
 5.垂直統合の論理――太陽電池産業のケース
 おわりに

第3章 テレビとエアコン――垂直分裂が推進したプロダクト・イノベーション[渡邉真理子]
 はじめに
 1.先行研究のレビュー
 2.産業発展の概観
 3.垂直分裂体制のもとでのイノベーション――テレビの場合
 4.垂直分裂体制のもとでの技術革新――エアコンの場合
 5.垂直分裂システムのなかでの生き残りを模索するアセンブラー
 おわりに

第4章 「山寨」携帯電話――プラットフォームと中小企業発展のダイナミクス[丁可・潘九堂]
 はじめに
 1.山寨携帯電話産業の概要
 2.トップブランド携帯電話と山寨携帯電話のバリューチェーンの比較
 3.ローエンド市場と山寨携帯電話のバリューチェーン
 4.プラットフォームと山寨携帯電話のバリューチェーン
 5.プラットフォームと山寨携帯電話の競争力
 おわりに――「山寨システム」の今後

第5章 風力発電設備産業――キャッチアップ過程に政策の果たした機能[堀井伸浩]
 はじめに
 1.中国の風力発電の発展の経緯
 2.中国の風力発電導入に向けた政策,制度
 3.中国の風力発電設備産業におけるキャッチアップの背景と競争優位
 おわりに

第6章 専業市場システム――中小企業と市場開拓[丁可]
 はじめに
 1.国内流通に占める「市場」の地位
 2.専業市場システム
 3.取引プラットフォームとしての専業市場
 4.新興市場の特徴と専業市場システムの優位性
 5.専業市場システムが中国の産業発展に及ぼした影響
 おわりに

第2部 需要と技術

第7章 需要の階層性――自動車産業の県レベル販売データから見た競争と苗床効果[大原盛樹]
 はじめに
 1.国内消費の傾向
 2.国内市場の地域的階層性
 3.国内市場の多重性――広東,山東,四川,上海の県レベル自動車販売データから
 おわりに

第8章 技術――海外からの技術導入と旺盛な参入[木村公一朗]
 はじめに
 1.改革開放期の技術導入
 2.冷蔵庫産業のケース
 おわりに

第3部 低い価格

第9章 食糧――安価な食糧を生み出す流通制度と農業技術[寳劔久俊]
 はじめに
 1.中国の経済発展と農業問題
 2.食糧流通制度の改革と漸進的自由化
 3.食糧価格と農業技術
 おわりに

第10章 労働――固定費から変動費へ[明日山陽子・山口真美]
 はじめに
 1.労働をめぐる制度
 2.データで見る中国の労働力の特徴
 おわりに

第11章 エネルギー――低価格誘導政策の見直し[堀井伸浩]
 はじめに
 1.高度成長期における中国のエネルギー生産・消費状況
 2.政府による石炭価格の低位誘導とその評価
 3.近年のエネルギー価格の市場化の進展とその背景,展望
 おわりに

参考文献
索引

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