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アメリカン・イデオロギー

保守主義運動と政治的分断

アメリカン・イデオロギー

保守すべき過去を持たない国、アメリカ。そんな「進歩の国」になぜ保守主義は存在するのか? そこから見えてくる超大国の姿とは?

著者、編者、訳者など 中山俊宏
ジャンル 政治
ISBN 978-4-326-35164-0
出版年月 2013年9月
判型・ページ数 四六判・296ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

アメリカにおける保守主義とはなにか? 「進歩の国」アメリカに保守主義は存立しえないはずだが、実際には強力な運動として存在する。本書はこの矛盾に着目して、保守主義運動が産声を上げた1950年代からティ-パーティが全米を揺るがした2010年ごろまでを対象に、「アメリカン・イデオロギー」を浮き彫りにするものである。

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目次

はじめに

序章 「遍在するアメリカ」をどう対象化するか――親米と反米のはざまで
 1 日本にとってのアメリカの存在
 2 アメリカ研究と反米論の展開
 3 雰囲気としての反米、そしてなぜアメリカに関心を持てないか
 4 アメリカを知るということ

第Ⅰ部 保守主義運動の来歴と台頭

第1章 アメリカにおける保守とリベラル――対立の起源と展開
 はじめに
 1 対立の起源
 2 対立の構図の特徴
 3 対立と政治的変動
 4 イデオロギー対立を乗り越えられるのか
 むすび

第2章 保守主義台頭の力学――運動インフラの構築とそのインパクト
 はじめに
 1 逆風のなかで
 2 融合主義と運動の萌芽
 3 カウンター・エスタブリッシュメントの台頭
 4 保守革命の時代へ
 むすび

第3章 保守主義運動の持久力とその限界
 はじめに
 1 台頭の戦略
 2 政治的記憶の共有
 3 二つの声明──権力イメージの比較
 むすび

第Ⅱ部 保守系インフラの役割

第4章 保守系シンクタンクとアイディアの戦略的動員
 はじめに
 1 シンクタンクの誕生とその役割の変容
 2 企業の政治参加と戦略的フィランソロピー活動
 3 保守系シンクタンクが紡ぎだす物語
 むすび

第5章 攻勢をかける保守系メディア――「リベラル・バイアス」への不信感とフォックス・ニュースの台頭
 はじめに
 1 「リベラル・バイアス」という問題
 2 アメリカ国民と報道ジャーナリズムの関係
 3 保守系メディアの隆盛
 むすび

第6章 宗教勢力の政治活動を支えるインフラ――クリスチャン・ライトの政治的台頭
 はじめに
 1 宗教勢力にとっての政治的インフラ
 2 運動の台頭を支えたインフラ
 3 新しい世代の育成を支えるインフラ
 むすび

第Ⅲ部 オバマ時代における変化

第7章 現象としてのオバマ――「移動し続ける人」の大統領選挙
 はじめに
 1 パーフェクト・ストーム
 2 大統領選挙と「本来性」の感覚
 3 歴史との共振
 4 オバマの他者性
 5 動かない人、マケイン
 6 浮動するアイデンティティ
 むすび

第8章 ブッシュ政権後のアメリカ保守主義――その凋落と再生の条件
 はじめに
 1 クリントン・ロシターと気質的保守主義
 2 実体化される保守主義と二つの神話
 3 保守主義運動の再定義と脱神話化
 4 原理主義に抗する思考
 むすび

第9章 変貌をとげる福音派――政治と信仰の新たな関係の可能性
 はじめに
 1 エバンジェリカル・デモクラット
 2 ハッカビーの乱と「思いやりのある保守主義」
 3 政治的座標軸からの離脱
 むすび

第10章 共和党とティーパーティー運動――アメリカ保守主義をめぐる新しい動向
 はじめに
 1 なにが起きたのか?
 2 衝動から運動へ
 3 運動から衝動へ
 むすび


初出一覧
人名索引
事項索引

中山俊宏(なかやま としひろ)
1967年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部を卒業。青山学院大学大学院国際政治経済学研究科博士課程修了,博士(国際政治学)を取得。日本政府国連代表部専門調査員,日本国際問題研究所主任研究員,ブルッキングス研究所招聘客員研究員,津田塾大学学芸学部准教授などを経て,
現在:青山学院大学国際政治経済学部教授,日本国際問題研究所客員研究員。専門はアメリカ政治外交,日米関係,国際政治。
主著:『介入するアメリカ──理念国家の世界観』(勁草書房,2013年),『オバマ・アメリカ・世界』(NTT出版,2012年,共著),『アメリカ現代政治の構図』(東京大学出版会,2009年,共著)など。

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