北東アジアの「永い平和」
なぜ戦争は回避されたのか
北東アジアは、紛争の種、対立の種が多く存在するといわれている。世界で2位と3位の経済大国である日本と中国があり、世界最大の米国もその軍事プレゼンスを維持している。歴史的な対立関係も続いている。竹島・独島、尖閣・魚釣島をめぐる領土問題も存在する。等々。そのような状態にあるにもかかわらず続いている「永い平和」の説明をいくつかの事例を検証することによって試みる。
刊行にあたって[天児慧]
はじめに[植木(川勝)千可子・本多美樹]
第1章 「永い平和」の謎――何が平和をもたらしたのか?[植木(川勝)千可子]
1.はじめに
2.どうやって謎を解くか
3.本書の構成
第1部 「永い平和」の解明:理論
第2章 北東アジアの「相対的安定」と極構造[泉川泰博]
1.はじめに
2.理論と研究デザイン
3.データと分析
4.北東アジアの国際システムとシステム理論の再検討
5.おわりに:本研究の限界と今後の研究への含意
第3章 費用便益による戦争抑制効果――「割に合わない」戦争[植木(川勝)千可子]
1.はじめに
2.費用便益による平和維持のメカニズム
3.北東アジアにおける相互抑止メカニズム
4.北東アジアの費用便益
5.おわりに
第4章 流動化する安全保障上の脅威と危機管理――重層的なしくみへ:フォーマルからインフォーマルまで[本多美樹]
1.はじめに
2.北東アジアの安全保障環境:脅威と課題の多様性
3.重層的な安全保障体制への発展
4.問題領域別の協力体制の構築:フォーマルからインフォーマルまで
5.おわりに
第5章 「共同体」なき北東アジアにおける永い平和――リアリズムとリベラリズムの混合アプローチ[寺田貴]
1.はじめに
2.安全保障共同体論
3.北東アジアと安全保障共同体論
4.経済相互依存論と中国
5.リアリズムとアメリカの役割
6.アメリカの役割の事例:朝鮮半島と南シナ海
7.おわりに
第2部 「平和」が試された事例:危機激化が回避され,平和が保たれたのはなぜか?
第6章 朝鮮半島における「永い平和」の背景――危機回避の要因分析を手がかりに[大平剛史・道下徳成]
1.はじめに:北朝鮮――危機のエスカレーションが回避され,平和が保たれた諸事例
2.事例1:プエブロ号事件(1968年)
3.事例2:EC-121撃墜事件(1969年)
4.事例3:ポプラ事件(1976年)
5.事例4:第1次核危機(1993~94年)
6.事例5:第2次核危機(2003~07年)
7.おわりに
第7章 台湾海峡における「永い平和」に関する史的考察[天児慧・黄偉修]
1.はじめに
2.第2次台湾海峡危機(1958年)
3.第3次台湾海峡危機(1995,96年)
4.比較分析
5.おわりに
第8章 尖閣諸島をめぐる国家・利益の相克――安定から不安定化への転換の論理[天児慧]
1.はじめに
2.「歴史的事実」の確認
3.国家の論理に基づく「領有権」論争
4.経済利益としての「尖閣問題」と「永い平和」
5.大国ナショナリズムの台頭と「尖閣問題」の不安定化
6.おわりに:漁民の「俺たちの海」から未来の東シナ海の平和を考える
第9章 中国のエネルギー安全保障と日中関係――東シベリア石油パイプラインに関する日中競合を中心に[青山瑠妙]
1.はじめに
2.東シベリア石油パイプライン問題について
3.東シベリア石油パイプラインをめぐる日中の攻防
4.東シベリア石油パイプラインと中国のエネルギー輸送ルート
5.エネルギー分野における日中協力
6.おわりに
第10章 「永い平和」の謎の解明[植木(川勝)千可子・本多美樹]
1.「永い平和」の種と今後
2.3つの平和の種
3.平和に対する挑戦2つ
4.平和の要因をめぐるプラスの変化
5.平和を続けるために
はじめに[植木(川勝)千可子・本多美樹]
第1章 「永い平和」の謎――何が平和をもたらしたのか?[植木(川勝)千可子]
1.はじめに
2.どうやって謎を解くか
3.本書の構成
第1部 「永い平和」の解明:理論
第2章 北東アジアの「相対的安定」と極構造[泉川泰博]
1.はじめに
2.理論と研究デザイン
3.データと分析
4.北東アジアの国際システムとシステム理論の再検討
5.おわりに:本研究の限界と今後の研究への含意
第3章 費用便益による戦争抑制効果――「割に合わない」戦争[植木(川勝)千可子]
1.はじめに
2.費用便益による平和維持のメカニズム
3.北東アジアにおける相互抑止メカニズム
4.北東アジアの費用便益
5.おわりに
第4章 流動化する安全保障上の脅威と危機管理――重層的なしくみへ:フォーマルからインフォーマルまで[本多美樹]
1.はじめに
2.北東アジアの安全保障環境:脅威と課題の多様性
3.重層的な安全保障体制への発展
4.問題領域別の協力体制の構築:フォーマルからインフォーマルまで
5.おわりに
第5章 「共同体」なき北東アジアにおける永い平和――リアリズムとリベラリズムの混合アプローチ[寺田貴]
1.はじめに
2.安全保障共同体論
3.北東アジアと安全保障共同体論
4.経済相互依存論と中国
5.リアリズムとアメリカの役割
6.アメリカの役割の事例:朝鮮半島と南シナ海
7.おわりに
第2部 「平和」が試された事例:危機激化が回避され,平和が保たれたのはなぜか?
第6章 朝鮮半島における「永い平和」の背景――危機回避の要因分析を手がかりに[大平剛史・道下徳成]
1.はじめに:北朝鮮――危機のエスカレーションが回避され,平和が保たれた諸事例
2.事例1:プエブロ号事件(1968年)
3.事例2:EC-121撃墜事件(1969年)
4.事例3:ポプラ事件(1976年)
5.事例4:第1次核危機(1993~94年)
6.事例5:第2次核危機(2003~07年)
7.おわりに
第7章 台湾海峡における「永い平和」に関する史的考察[天児慧・黄偉修]
1.はじめに
2.第2次台湾海峡危機(1958年)
3.第3次台湾海峡危機(1995,96年)
4.比較分析
5.おわりに
第8章 尖閣諸島をめぐる国家・利益の相克――安定から不安定化への転換の論理[天児慧]
1.はじめに
2.「歴史的事実」の確認
3.国家の論理に基づく「領有権」論争
4.経済利益としての「尖閣問題」と「永い平和」
5.大国ナショナリズムの台頭と「尖閣問題」の不安定化
6.おわりに:漁民の「俺たちの海」から未来の東シナ海の平和を考える
第9章 中国のエネルギー安全保障と日中関係――東シベリア石油パイプラインに関する日中競合を中心に[青山瑠妙]
1.はじめに
2.東シベリア石油パイプライン問題について
3.東シベリア石油パイプラインをめぐる日中の攻防
4.東シベリア石油パイプラインと中国のエネルギー輸送ルート
5.エネルギー分野における日中協力
6.おわりに
第10章 「永い平和」の謎の解明[植木(川勝)千可子・本多美樹]
1.「永い平和」の種と今後
2.3つの平和の種
3.平和に対する挑戦2つ
4.平和の要因をめぐるプラスの変化
5.平和を続けるために
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定価 4,950円(税込)