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アジア・中東 [持続可能な福祉社会へ:公共性の視座から]

共同体・環境・現代の貧困

アジア・中東

グローバリゼーションや市場化、地域の伝統や現実を背景に、新たな公共性の追求が試みられるアジア・中東の人々の動きを考察。

著者、編者、訳者など 柳澤 悠 編著
栗田 禎子 編著
ジャンル 政治
ISBN 978-4-326-34883-1
出版年月 2012年7月
判型・ページ数 A5判・304ページ
定価 本体3,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

中東やアジア各地で激化している宗教的対立や人種的な抗争は、グローバリゼーションが進行する中で、文化・宗教・政治や利害を異にする人々がいかに共生しうるか、そこでの生活をいかに維持・発展させてゆけるか等の様々な問いを発している。共同・共生・参加のための国境や地域を越えた新たな公共性の基盤を求める。双書全4巻完結。

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目次

序論 地域社会・共同体・環境・グローバリゼーションと公共性[柳澤悠・栗田禎子]

第1部 地域レべルの公共性とコモンズ

第1章 日本のコモンズ――生活の安全保障の視点から[菅豊]
 はじめに
 第1節 「入会の悲劇」論
 第2節 日本の伝統的コモンズと生活の安全保障
 第3節 ムラ全体の生活の安全保障
 第4節 結語――現代日本でコモンズの再構築は可能か?

第2章 現代中国農村における公共的関係[内山雅生]
 第1節 問題の所在
 第2節 現代中国における「公」概念
 第3節 現代中国農村における公共的関係の崩壊
 第4節 現代中国農村における公共的関係の維持・再生と伝統的要素
 第5節 小括

第3章 コモンズと地域社会――タイ農村における土地の地域共同管理[重冨真一]
 はじめに
 第1節 地域社会の中のコモンズ
 第2節 タイ農村における共有地の形成
 第3節 地域社会の組織力
 おわりに――コモンズ・コミュニティ・公共性

第4章 岐路に立つ南インドの地域共同資源――管理体制,肥料,農村経済の変容と村落共同利用地[柳澤悠]
 第1節 村落共同利用地(コモンズ)の歴史的減少
 第2節 村落内階層構造の変容と有力村民主導型資源管理体制の崩壊
 第3節 農業技術の変容と村落共同利用地の役割の変化
 第4節 1980年以降の農村経済の変容と地域資源管理体制の問題
 第5節 岐路にある共同利用資源

第5章 エジプトの村は「共同体」か?[加藤博]
 はじめに
 第1節 なぜ「共同体」か?
 第2節 エジプトの村社会
 第3節 アーイラとは何か
 第4節 世帯調査結果からみたアーイラ
 おわりに

第2部 公共性の問題としての環境問題

第6章 移行期中国における環境運動――断片的な機会と限られた資源に対する戦略[大塚健司]
 はじめに
 第1節 中国における民間組織に対する国家統制
 第2節 中国の環境政策における情報公開と公衆参加
 第3節 中国における環境運動の展開
 第4節 「断片的な機会」と「限られた資源」に対する人々の戦略
 おわりに

第7章 タイの森林保全をめざす運動と動態的農山村共同体論――近代化プロセスの負の遺産と民主化の所産[倉島孝行]
 はじめに
 第1節 国有林地占有民の生成と矛盾の噴出メカニズム
 第2節 タイ・コミュニティ林法をめぐる逃走と2つの市民社会グループ
 第3節 コミュニティ林出家プロジェクト――CF法成立推進派による啓発的・演出的森林保全イベント
 第4節 動態的農山村共同体論とコミュニティ林運動
 おわりに

第8章 インドの首都における対立――都市計画とスラム[アミター・バーヴィスカル(訳 柳澤悠)]
 はじめに
 第1節 計画された都市の論理
 第2節 対立のはざまでの取引
 第3節 誰のための環境か?
 第4節 結論

第3部 グローバリゼーション下の貧困・共存と公共性

第9章 インドの経済成長とグローバリゼーション[柳澤悠]
 第1節 問題の所在――インド経済成長をめぐる議論
 第2節 植民地期のインド経済――民族運動、大恐慌、輸入代替工業化の開始
 第3節 独立以降の経済発展
 第4節 1980年代からの経済成長の加速と農村社会
 第5節 おわりに

第10章 エジプト農民とグローバリゼーション[ムハンマド・H・アブデル・アール(訳 栗田禎子)]
 はじめに
 第1節 農民と協同組合
 第2節 農民と「開発と農業融資のための主要銀行」 (PBDAC)――農業融資へのアクセスの問題
 第3節 農地と小作権問題
 結論

第11章 門戸開放期エジプトの国家と社会――グローバル化の波と社会運動[長沢栄治]
 はじめに――ポスト・ムバーラクの時代へ
 第1節 門戸開放政策と国家の性格変化
 第2節 門戸開放期の社会運動と社会不安
 むすびに――リベラリズムへの回帰?

第12章 貧困と「シティズンシップ」――トルコにおける社会保障政策の展開をめぐって[アーイシェ・ブーラ(訳 柳澤悠)]
 はじめに
 第1節 トルコ共和国における伝統的な社会的保護
 第2節 トルコにおける社会政策の今日的状況
 結論
 
事項索引
人名索引
執筆者一覧



柳澤 悠(やなぎさわ・はるか)
1944年生。東京大学大学院経済学研究科中退。博士(経済学)。東京大学東洋文化研究所教授、千葉大学法経学部教授などを経て、現在、東京大学名誉教授。主な著書は、『南インド社会経済史研究』(東京大学出版会)、A Century of Change (Manohar)。編著『現代南アジア4 開発と環境』(東京大学出版会)のほか、共編著として、Local Agrarian Societies in Colonial India (Curzon Press), Towards a History of Consumption in South Asia (Oxford University Press)など。



栗田禎子(くりた・よしこ)
1960年生。中東現代史専門。現在、千葉大学文学部教授。主要著作に『中東』(編著)、『戦後世界史』(共著)、『近代スーダンにおける体制変動と民族形成』(いずれも大月書店)など。

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