ミャンマー経済の新しい光

ミャンマー経済の新しい光

変貌する現代ミャンマー経済の全体像を客観的・基本的な事実の観察のもとに構成し、ミャンマー経済発展の将来像を描く。

著者 尾高 煌之助 編著
三重野 文晴 編著
ジャンル 経済
出版年月 2012年9月
ISBN 978-4-326-50368-1
判型・ページ数 A5・336ページ
定価 3,850円(税込)
在庫 品切れ・重版未定

この本への感想・お問い合わせ

本書は、ミャンマー経済への経済発展論的アプローチである。従来の先行研究が必ずしも総合した全体像を把握していないことを補完するものとして、しかも経済学の視点にこだわることなく、政治、社会・文化、歴史などの隣接ジャンルを可能な限り包含し、さらに最近のいくつかの観察結果を参考に、日本から見た21世紀ミャンマー経済の全体像と望まれるその将来像とを描く。

はしがき

第1章 ミャンマー経済の新しい光[尾高煌之助]
 1.経済開発の前提条件
 2.植民地主義への反発
 3.独立期ビルマの政治経済政策
 4.ビルマ式社会主義の時代
 5.ビルマからミャンマーへ:ひとつの開発独裁
 6.無思想型経済運営
 7.おわりに

第2章 独立後の経済政策の理念と植民地時代の残滓──フラーミンの「余剰のはけ口論」[水野明日香]
 1.はじめに
 2.独立当初の経済政策理念:デモクラシーの希求と福祉国家の設立
 3.植民地時代の経済的変化に対するフラーミンの理解:「余剰のはけ口論」
 4.経済史研究からみた植民地時代のビルマ経済
 5.おわりに 

第3章 ミャンマーの農業と農村発展──稲作部門を中心に[藤田幸一]
 1.はじめに
 2.ミャンマー農業の諸条件
 3.コメの価格・流通政策
 4.農村構造の改革・改善に向けて
 5.おわりに

第4章 現代ミャンマーの人と自然の関わり合い──フィールドからみえる実像とその先に描く農業・農村開発[松田正彦]
 1.はじめに
 2.中央乾燥平原の天水畑作にみる在来知
 3.ミャンマー稲作のポテンシャルを探る:持続可能で自立的な発展へ
 4.ある焼畑村の生態史:ポスト焼畑の農業開発と地域主導の森林管理
 5.おわりに

第5章 成長の構造とマクロ経済──軍政下の経済20年の解釈[三重野文晴]
 1.はじめに
 2.軍政下20年の経済の軌跡
 3.ミャンマー経済を見る観点
 4.おわりに:改革の方向性

第6章 ミャンマー軍政下の工業発展[工藤年博]
 1.はじめに
 2.独立後の産業政策:市場対国家
 3.農業開発から工業化へ
 4.産業自由化と民間部門の成長
 5.民間製造業の台頭
 6.国有工場
 7.おわりに

第7章 為替レートの増価と為替制度改革[久保公二]
 1.はじめに
 2.外国為替制度の変遷と現状
 3.実質為替レートの変動要因分析のフレームワーク
 4.実質為替レートの変動要因
 5.実質為替レート増価への対策と為替制度の今後
 6.おわりに
 補論 並行為替市場についての企業調査

第8章 社会資本整備の進展と展開──政府の役割と民間資金の活用[嶋田晴行・小山昌久]
 1.はじめに
 2.社会資本整備の意義と整備手法
 3.ミャンマーの社会資本の現状と問題点
 4.民間資金による整備の状況と問題点:収益性と公共性
 付論 戦後日本における政策金融の経験とその波及

第9章 ミャンマーの対中経済関係──強まる経済依存の行方[水野敦子]
 1.はじめに
 2.ミャンマーと中国の経済協力関係の歴史展開
 3.中国との貿易・投資を通じた経済の相互依存性
 4.中国の経済協力対象
 5.経済特別区建設にみる今後の展望
 6.対中関係の緊密化と外交関係の多角化
 7.おわりに

第10章 ミャンマー的資本主義の道程[尾高煌之助]
 1.21世紀初頭までのミャンマー経済の実態
 2.ミャンマー経済の現代的課題
 3.近代経済成長に向けて

付論 1988年以降の経済成長,所得水準の推測──公式統計の検討から[水野明日香]
 1.はじめに
 2.経済成長の推測
 3.国民経済計算の謎
 4.所得水準の推測
 5.おわりに

索引

ご注文

3,850円(税込)

ネット書店で購入する

  • 楽天ブックス
  • Amazon
  • 紀伊國屋書店
  • honto
  • ヨドバシ.com
  • bookfanプレミアム
  • セブンネットショッピング
  • Honya Club.com
  • e-hon 全国書店ネットワーク
  • HMV&BOOKS online
  • TSUTAYA online

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加