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パフォーマンスの音楽人類学

パフォーマンスの音楽人類学

音楽は作品でも情報でも、コミュニケーションでもない。「聞こえるもの」をキーワードとして織りなす理論的考察とエスノグラフィー

著者、編者、訳者など 諏訪淳一郎
ISBN 978-4-326-65375-1
出版年月 2012年6月
判型・ページ数 四六判・256ページ
定価 本体3,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

音楽という現象は「いま=ここ」、すなわち行為遂行性の下にしか存在しえない。本書は、文化人類学の観点から理論的考察を深め、メラネシア、シベリア、奄美の生活世界に密着したエスノグラフィーによって、音楽が体験化される場所をつぶさに取り上げ、音楽を自己でも他者でもない「あいだ」を紡ぎ出す過程として掘り起こす。

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目次

はしがき

序章 語りえぬものへのエスノグラフィー
 1 「生きられる」音楽
 2 ジャンベが叩かせる
 3 語りえぬものと聞こえるもの
 4 本書の構成について

第Ⅰ部 聴取のアルケオロジー

第一章 「いま=ここ」の神話論理
 1 神話から音楽へ
 2 獅子舞の時空間から
 3 「かけがえのなさ」とは何か
 4 接合と濃密さ

第二章 「呼びかけ」と「ふり向き」
 1 何かが聞こえてくる
 2 アドルノ「退行聴取」論
 3 呼びかけ、ふり向き、中心
 4 音楽地獄の身体

第三章 テリトリーを生み出す「切り分け」
 1 ガムランの鳴る場所から
 2 「切り分け」──音楽になるということ
 3 出来事としてのテリトリー
 4 「重ねあげられた響き」の集積体
 5 時空間のフラクタル

第四章 「あいだ」の感覚
 1 体験としての「あいだ」
 2 間身体性と「関与のずれ」
 3 交換とシェアリング
 4 エージェントと音楽になる欲望

第Ⅱ部 生きられた音楽を求めて

第五章 メラネシア・ポップの聴取と創造性
 1 「叱るなら食べものをください」
 2 メラネシア村落と多言語空間
 3 ロコル歌謡の「いい加減な」世界
 4 分散聴取
 5 出来事を切り分ける
 6 弱い愛着

第六章 トゥバのホーメイをめぐる表象操作
 1 「ホーメイ」というパッケージ
 2 ホーメイの実践
 3 風景としてのホーメイ
 4 エニセイ川のほとりで
 5 「自然」概念の転移
 6 外部者との出会い

第七章 奄美のシマウタと新しいシマ
 1 「真にくつろいだ気持ち」
 2 風景になるシマ
 3 「シマウタにプロはいない」
 4 シマと移動性
 5 八月踊りとウタガケ
 6 声とテリトリー
 7 新しいシマに向けて

終章 「音楽知」の未来
 1 用語のまとめ
 2 「かけがえのないもの」を生み出す音楽知
 3 エスノポップの場所

引用・参考文献
あとがき
索引


著者略歴
1965年生まれ
2000年 筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科修了
現在 弘前大学国際交流センター准教授
主著 『ローカル歌謡の人類学』(弘前大学出版会,2005)

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